シティポップ界の貴公子、華麗に見参。

【CD】山本達彦/ 1978-1981 (SONY/Ordermade Factory)
貴公子・山本達彦の初期PHILIPS時代のシティ・ポップ名盤ボックスがやってまいりました!廃盤復刻プロジェクト、ソニーのオーダーメイド・ファクトリーから堂々の凱旋。嬉しいですねえ。

まずは79年に発売された記念すべき1stアルバム「突風〜Sudden Wind」(録音は78年)。洗練されたシティ・ポップよりもゆったりとした手びねりのSSW的味わいが強い作品です。ご本人による解説に“叙情的なフランス映画の映像美を意識して作曲”とあるように、ピアノの音色を全面に押し出した美しいメロの楽曲が多数。後半にボッサ・ナンバー「Just Fallin' in Love」〜サンバ・ポップ「Dreamy December」〜ジャジィなバラード「麗夢」と
シティポップ的展開が集まってますが、最後にシンプルなピアノ弾き語り小品「風のソネット」へ回帰するのでSSWに整合される感じ。アルバムの余韻に浸っているとボーナス収録されている大学時代に在籍していたバンド〜オレンジのシングル音源のロックン歌謡っぷり(A面はかまやつひろし作曲!)にたじろぐので油断するべからず!

そして翌80年に発売された「Memorial Rain」。1stよりもグッと洗練されポップ度も増した2ndアルバム、歌声に自信も感じる名盤でありますね。軽やかなボッサ・ポップ「夢は波に乗って」、ジェイク・H・コンセプションのクラリネットと自身のコーラスが絶妙に絡まるピアノ・ラグ風の「ペーパー・ムーンの気分で」はシティポップ好きのマストでありましょう。伸びやかで壮大なバラード「バースデイ」はアルバムのラストを飾るに相応しい名曲。タイム・ファイヴ、伊集加代子グループのコーラスと一体となるエンディングまで耳がはなせませぬ。アルバムを通して細野晴臣、松任谷正隆、高橋ユキヒロ、梅垣達志、芹沢廣(芹澤廣明)らが参加。他にもかなりゴージャスなメンツが参加してます。こちらはシングル「アゲイン」をボーナス収録。

さらに翌81年の3rdアルバム「POKER FACE」。大胆に明朗かつ爽やかなポップ〜ロックンロール路線へシフト、水準の高まりとカラフルな貴公子サウンドの確立を感じるこちらも名作であります。井上鑑がプロデュースをしている事もあって、前二作と対称的とも言えるくらいのエッジの効きっぷり。西海岸ポップな「SHINING ROOM」やドライヴィン・ナンバー「SUNRISE HIGHWAY」、アダル度急上昇のボッサ「星を着た魔女」…新しい魅力も満載ですが、やはり「LOVE LETTER ON THE SIDE SEAT」「RETURN TO 1974」あたりのメロウ・ナンバーの粒立ちはさすが。ボーナストラックにCMソング「午後の誘惑」と「FLY TO ME」ライヴ音源を収録してます。

キャリアを通じて熱狂的なファンの多いアーティストであると思うのだけど、やはりこのフィリップス時代の3枚にはその礎となる要素がすべて集約されていると思うわぁ。やるわぁシティ・ボーイ・タツヒコ。達彦によるセルフライナーノーツ付、3枚とも美品にて入荷です。廃盤。7890円

【CD】山本達彦/ 1978-1981 (SONY/Ordermade Factory)
貴公子・山本達彦の初期PHILIPS時代のシティ・ポップ名盤ボックスがやってまいりました!廃盤復刻プロジェクト、ソニーのオーダーメイド・ファクトリーから堂々の凱旋。嬉しいですねえ。

まずは79年に発売された記念すべき1stアルバム「突風〜Sudden Wind」(録音は78年)。洗練されたシティ・ポップよりもゆったりとした手びねりのSSW的味わいが強い作品です。ご本人による解説に“叙情的なフランス映画の映像美を意識して作曲”とあるように、ピアノの音色を全面に押し出した美しいメロの楽曲が多数。後半にボッサ・ナンバー「Just Fallin' in Love」〜サンバ・ポップ「Dreamy December」〜ジャジィなバラード「麗夢」と


そして翌80年に発売された「Memorial Rain」。1stよりもグッと洗練されポップ度も増した2ndアルバム、歌声に自信も感じる名盤でありますね。軽やかなボッサ・ポップ「夢は波に乗って」、ジェイク・H・コンセプションのクラリネットと自身のコーラスが絶妙に絡まるピアノ・ラグ風の「ペーパー・ムーンの気分で」はシティポップ好きのマストでありましょう。伸びやかで壮大なバラード「バースデイ」はアルバムのラストを飾るに相応しい名曲。タイム・ファイヴ、伊集加代子グループのコーラスと一体となるエンディングまで耳がはなせませぬ。アルバムを通して細野晴臣、松任谷正隆、高橋ユキヒロ、梅垣達志、芹沢廣(芹澤廣明)らが参加。他にもかなりゴージャスなメンツが参加してます。こちらはシングル「アゲイン」をボーナス収録。

さらに翌81年の3rdアルバム「POKER FACE」。大胆に明朗かつ爽やかなポップ〜ロックンロール路線へシフト、水準の高まりとカラフルな貴公子サウンドの確立を感じるこちらも名作であります。井上鑑がプロデュースをしている事もあって、前二作と対称的とも言えるくらいのエッジの効きっぷり。西海岸ポップな「SHINING ROOM」やドライヴィン・ナンバー「SUNRISE HIGHWAY」、アダル度急上昇のボッサ「星を着た魔女」…新しい魅力も満載ですが、やはり「LOVE LETTER ON THE SIDE SEAT」「RETURN TO 1974」あたりのメロウ・ナンバーの粒立ちはさすが。ボーナストラックにCMソング「午後の誘惑」と「FLY TO ME」ライヴ音源を収録してます。

キャリアを通じて熱狂的なファンの多いアーティストであると思うのだけど、やはりこのフィリップス時代の3枚にはその礎となる要素がすべて集約されていると思うわぁ。やるわぁシティ・ボーイ・タツヒコ。達彦によるセルフライナーノーツ付、3枚とも美品にて入荷です。廃盤。7890円