紅白歌合戦の話題で(無理矢理)盛り上がってるこの時期、その紅白がまさに大晦日の国民的行事だったころの歌をどっさり集めたCD箱入ってきました。故阿久悠先生の作詞集、その名も『人間万葉歌』!

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【CD】五木ひろし、石川さゆり、ピンクレディー他/ 人間万葉歌〜阿久悠作詞集 (victor)
ピンクレディー、桜田淳子といったスター誕生組、ジュリーやヒデキといった男アイドル、五木ひろしや石川さゆりといった歌謡演歌などなど、'70年代ヒット曲の作詞クレジットにはどれだけ“阿久悠”という文字が刻まれているか!この箱に入っている108曲だけでは全く足らないんですが、それでもGS期〜70年代の歌謡シーンにおける阿久先生の唯一無二の存在感を実感するにはもってこいの作品集といえるでしょう。
全5枚組、各ディスクにテーマを決め、年代に縛られない分け方をしているのが特徴。1枚目『愛と哀しみの旅路』には、「熱き心に」(小林旭)「北の宿から」(都はるみ)「舟唄」(八代亜紀)等演歌方面から多く収録。
2枚目『スタア誕生』には、文字通りスタ誕時代のアイドルポップスを24曲収録。ピンクレディーのヒット曲は当然のこと、阿久・都倉ラインで復活をとげた山本リンダの「どうにもとまらない」「狙いうち」も入ってます。
3枚目『ショウほど素敵な商売はない』には、「時の過ぎゆくままに」「勝手にしやがれ」(沢田研二)「ジャガー」(西城秀樹)「笑って許して」(和田アキ子)等スター歌手の名曲を収録。革新的な作詞が評価された「白い蝶のサンバ」も入ってます!
4枚目「青春の光と影」には、「ジョニイへの伝言」(ペドロ&カプリシャス)「青春時代」(森田公一とトップギャラン)「時代おくれ」(河島英五)等フォーク・ニューミュージックから多く収録。マチャアキのベストソングのひとつ「街の灯り」、これこそポップス・スタンダードなキーヨの「また逢う日まで」、そのオリジナル・ヴァージョンでもあるズーニーヴーの「ひとりの悲しみ」も入ってます!
5枚目「人間万葉歌 1965〜2005」は特典盤扱い。最初に音盤として作品化された「モンキーダンス」(田辺昭知とザ・スパイダース)、和ガレージ傑作にして阿久先生の最初のヒット曲「朝まで待てない」(ザ・モップス)、列車での旅を想像する時のBGMはやはりこの曲「三都物語」(谷村新司)、まさかのシナロケ「ロックの好きなベイビー抱いて」等そんなにヒットしてはないが重要だと考えた楽曲を阿久先生自ら選曲!

いや〜、先ほど足らないなんて言ってしまいましたが、凄いボリュームっす!曲だけじゃなく、北沢夏音氏によるロング・インタビューも感涙ものですよ!超美品、5980円

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