さて皆様、三連休の初日をいかがおすごし?明後日18日は海の日です!海の日といえば!今年もやっちゃうよ、恒例のヤツ。
ナカレコ presents ナツカヨ2011の季節がやってきたヤァヤァヤァ。
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特集の開始は18日からですが、今年はひと足お先に顔ぶれをご紹介します。今夏を彩る素敵で無敵なサマー・ソングを、価格やレア度にとらわれず我が店の独断と珍妙な思い入れでピックアップしてみました。運命の夏歌謡との出会いがありますかどうか…。本日は前編です。最初に言っておきますが今年も長いのです…ゴメンナサイ。

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特集:ナツカヨ2011は18日(月・祝)からの開始です。
掲載商品へのお問合せや通信販売については
翌19日(火)からの対応となります。
ご迷惑をおかけしますがよろしくご了承くださいませ。
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【7"】ユキとヒデ/白い波 (GRAMMOPHON)
60's和製ボサノヴァ・ブームの中で僅か2枚ながら質の高い渡辺貞夫楽曲の7吋を残し解散してしまった伝説的なデュオのデビュー7吋(67年)がお越し。 〈波、白い波…〉 始まりはヒデのしっとり艶と深みのある独唱から。このカルロス・リラかと思わず鳥肌の導入が最高に好きなのです。和ボッサ界屈指のイントロダクションに敬意を表してナツカヨ2011は此処から開始。淡々と爪弾くギターとパーカッションをバックに落ち着いたトーンでメロディーを奏でていきます。はじめは男女ユニゾン、そして心地良く膨らみを増すハーモニー・パートへ。間奏の繊細なフルートやエコーがかったヒデのスキャット‥白昼夢ような音世界へ辿り着けば夏の火照りも一気にクール・ダウン&涼風が吹くでしょう。更にB面「長い夜」へ行けばムーディーな夜のジャズ・ボッサが。ウェットかつ吐息まじりのユキ・ヴォーカルと色香薫るサキソフォンがよりなまめかしい雰囲気を演出します。素晴らしい!
浜辺から酒場まで約束された一枚度 ★★★



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【7"】ジョニー大倉&バケーション・クラブ/赤道直下 (VIVTOR)
&バケーション・クラブ名義での79年7吋。ジョニ倉さんといえばあの少ししわがれた声で歌う甘いヴォーカル。それがヒトキワ甘ったれる軽快なサマー・ポップンロールがこちらの「赤道直下」。第一音から甘く焦がれる歌いっぷりを披露。“からァだァうォ〜(体を)”や“ウォまえェとォ〜(お前と)”など母音をやたらと強調する粘度の高い激甘歌唱にストリングスやハーモニー・コーラスを重ねてあるけど、終始シャカシャカポコポコととぼけた味わいで鳴っているパーカッションが隙を作っていて暑苦しくなくいい感じ。〈身につけた飾りは邪魔になるだけ〉〈俺の体の下に来い そして時を忘れろよ〉なんてオットコマエな阿久悠先生の歌詞もサラリと歌いこなしちゃってます。ジョニ倉さんさっすが!
熱帯高気圧ポップンロー度 ★★★

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【7"】キャッツ・アイ/アバンチュール (TEICHIKU)
ピンク・レディー・フォロワーとして世に現れた大谷親江と山中奈奈のセクシー・ガールズ・デュオ、デビュー曲「アバンチュール」でひと夏の恋をしてみませんかぁ〜。〈だめだめその手はだめよ! おイタなその手はダメよ!〉とフェロモンまじりに歌われちゃっちゃたまんない!コマーシャリズム全開で刺激的な麻生香太郎な歌詞がソウルフルな馬飼野康二作・編曲にびっしりハマったハツラツお色気キューティ・ポップ!何が最高ってダン池田ばりのボンゴ(夜ヒット「気まぐれヴィーナス」の感じ!)が終始乱舞してんだもの。スッチャスッチャとカッティングするギターも吹き上げるサキソフォンもかっこいいし、大胆なストリングス使いも光ってます。このテンションの高さ、まごうことなき夏ポップ!もっと活躍して欲しかったなぁ…ぐすん。
鵜の目・鷹の目・セクシー猫の目度 ★★★

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【LP】金子裕則/ FIRST ALBUM ()
クリスタル・キングが「大都会」でグランプリを受賞した第18回ヤマハ・ポプコンで優秀曲賞を獲得しデビューした金子裕則のファーストLP。なぜこれをピックしたかと申しますと、トロピカル・シティ・サンバの超絶名ナツカヨ「スイート・マーメイド・サンバ」収録だから!金子の透明感と清潔感に溢れたクリスタル・ヴォイスとゲスト・ヴォーカル・八神純子の伸びやかなハイトーンが素敵に、マジカルに、ファンタスティックに、絡み合う極上の一曲。パーカッションの印象的なリフにカモメ声みたいなシンセ、大人数のユニゾン・コーラスとすべて申し分ありません。真夏しかも日中に聴きたい一服の清涼剤!爽やかすぎます。
あと中性的なヴォーカルと多重コーラスワークが素敵なカラフル・ナンバー「恋は魔術師」の後味スッキリ炭酸飲料ポップっぷりも夏には最適。こちらも必聴であります!
マリンブルーの清涼マーメイ度 ★★★




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【7"】オルケスタ・デル・ソル/レインボー・ラヴ (discomate)
涼盤ばっかり漁っているのも何なのでちょいとここらで熱いの。日本を代表するベテラン・サルサ・バンド、オルケスタ・デル・ソルのアッパーなサルサ/ラテン・ポップのデビュー曲「レインボー・ラヴ」で踊りまくるべし。緻密なリズムと怒涛のグルーヴに体が止まらないぜ。イカしたサウンドの上にドカンとのってるペッカー(作詞・作曲も担当)のすっとぼけた日本語ヴォーカルがまた脳天気で最高なのですよね。〈スチャラカ仲間が集まって 踊ってる時この世はバラ色ギンギラギン〉なんて植木等イズムを受け継いでいるとしか思えない。“ギリチョン”“ピッタリコンコン”“パックリパックリ”など漫画的な言葉のチョイスも楽しすぎるフィジカルなナツカヨ。7吋はLP版の長め間奏がないタイトな3分半ヴァージョンなので何度でも聴きまくって、何度でも踊りまくりましょう!
踊れ!スチャラカ人間!!度 ★★★




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【7"】寺内タケシ&バニーズ/レッツ・ゴー・ブガルー (KING)
続けて熱いの行きましょうか。寺内タケシとバニーズの68年発売7吋。こちらもかなりホットな作品となっております。珍妙な南方民族衣装風(はたまたパジャマ風?)のつなぎに身を包んだメンバーが痛快ですが、音の方はこれまた歪んだギターがヘヴィに響くダンス・ナンバー、というかジミヘン「スパニッシュ・キャッスル・マジック」歌謡。ク、クレジットは寺内タケシ作・編曲なんだからねッ!天下のテリーが言ってんだから間違いない。キーポン・ブッガッルー、ブッガルー、ブガルッ・ビー!のコーラスと「ベイビー!もっと!もっと!」と観客の熱狂を煽る井上正のはじけっぷりがヤバいです。A面と較べると至極まっとうなGSサウンドに聴こえるB面「サマー・ブガルー」も実は激アツのナツGS!ウヒョーかっこいいぃ。
狂熱のタケシ・寺内・エクスペリエンス度 ★★★




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【7"】植田ひとみ/他人同志のサンバ (TOSHIBA)
熱いサンバ参りましょう。酔いどれジャズ歌手の植田ひとみの名曲、77年発売「他人同志のサンバ」でございますよ。和サンバの名作アルバム「蜃気楼」からのカット。この曲はアルバム中でも一種異様な空気を放っている宇崎竜童作詞・作曲の和風ロック・サンバ。巻舌にべらんめ口調、パーカッシヴなラテン・アレンジはほぼ同時期に発売されたダウンタウンブギウギバンドの7吋「サクセス」と出自を同じくしているといっていいのでは。連発するホイッスル、ノイジィなギターのむし暑い熱気を保ちながら、とくとくと歌う植田ひとみのヴォーカルにはむしろブルーズに近いパッションを感じてしまいますね。暑苦しい部屋で敢えて聴きたい、猛暑・高湿度なナツカヨ・ナンバー。
宇崎の好きそな和サンバ度 ★★★

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【7"】近藤正臣/ I WRITE A SONG (TDK)
軌道修正してまた涼盤へ。近藤正臣が歌うミッキー吉野AOR歌謡がやって来ました。83年発売のこのシングルは涼し気なウェストコースト風味にパーカションの効いたアレンジがカッコいいシティ・グルーヴ。ミッキーさんがマイケル・オマーティアンっぷりを発揮しております。歌っているのが藤竜也、水谷豊と並ぶビミョーなカショーの三大伊達男俳優のひとりですから一刀両断クール・サウンドとはまいりませんが、彼奴らの共通点「妙に度数の高い声」「上手いわけじゃない、いやむしろ何かとおかしい‥だのになぜか惹かれてやまぬサムシング」という別の不思議な魅力、いや魔力にも溢れておるのですよ。♫ライタァ〜ソンッ!ライタッソン!♬ふとした隙に口をついて出てしまったならば、ほれ、あなたももう伊達男のトリコとなりますわい。
ビミョーなカショーの方程式度 ★★★


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【7"】小林泉美&フライングミミバンド/ハロー・ハロー・ハロー [B面] (PHILIPS)
トロピカル・シティ・サウンドの申し子といえばやはり小林泉美をおいて他にありません。78年〜フライング・ミミ・バンド(渡嘉敷祐一[dr] 渡辺モリオ[b] 清水靖晃[sax] 土方隆行[g])期のシングル「マイ・ビーチ・サンバ'78」は言わずもがなのトロピック・サンバ・フュージョン・クラシックスですので、今年はB面収録の「ハロー・ハロー・ハロー」を取りあげましょう。繰り返される多重ヴォーカル〈Hello Hello Hello〉の浮遊感、クールなフルートとスムージィなギター、リズムを強調しミニマルにゆらぐメロウ・グルーヴ。何だこの甘美な夢うつつ。めっちゃ気持ちええ。はしゃぎきった後はこの曲に身を任せメディテーション・タイムをぜひ。
真夏のメタ・ミュージック度 ★★★



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【7"】佐久間レイ/はみだし天使 (徳間)
小林泉美つながり。小林泉美といえばアニメ「うる星やつら」の音楽。松谷祐子が歌った最初期EDテーマ「宇宙は大ヘンだ!」(伊藤アキラ・作詞 小林泉美・作/編曲)はラテン・ポップの名曲として非常に有名な作品ですが、この曲の別ヴァージョンがこちら佐久間レイちゃんの歌う「はみだし天使」(83年)なのです。生田敬太郎・作詞、小林泉美・作/編曲の別歌詞、うる星版よりもややBPM早めのアイドル・ポップらしいキュートなサンバ・アレンジにトキメキます。アイドルから声優に転身(「魔女の宅急便」ジジ役やバタコさん役で有名、さらに水島裕の元夫人とのこと!)するだけあって、とても愛らしくよく通る声が雰囲気によく合ってる!B面「春風病」も同じく小林泉美作品で、素朴な雰囲気、ふんわりレゲエ・リズムと美しい男声ハーモニー・コーラスがほんとに素敵な一曲。「春風病」だけどこっちもオススメです。
僕、明日になると海猫になってると思うよ度 ★★★

4:26あたりからちょこっとだけ。
追記》いいのありました。⇓



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【7"】モモファンクラブバンド/グッバイ・ミスMOMOE (POLYDOR)
山口百恵引退のどさくさにまぎれ発売されたらしきこの7吋。「あなたのすべてを」のヒットで知られる佐々木勉氏の作詞/作曲。百恵ちゃんを完全無視したグレイトなビーチボーイズ歌謡、隠れた名作といったトコロでしょうか。シュビドゥワッバッシュワのオールディーズなコーラスと連打ピアノ、ハンドクラップ、気持良すぎのハーモニーコーラス、おまけでおバカな語りも入っちゃってなんてゴキゲンなの!歌・演奏はモモファンクラブバンド(ファンクラブじゃなくてMOMO FUNK LOVE BAND)という謎グループ、編曲の名義も“Top Secrets”となってます。やはりスタジオ・ミュージシャンの皆様でしょうか。メイン・ヴォーカルは植田芳暁(ワイルド・ワンズ、サーフ・ライダーズ)さんみたいな雰囲気、甘めの爽やかヴォイスがとても素敵。あとなんつっても強烈なのは折りにふれ(モモエェ〜モモエ・モエェ〜)と歌い込んでくる低音ヴォーカル!企画臭がグッと濃くなって、ものすごくいい味出してます。名曲!
青春…だからナンナンネン!!度 ★★★


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【LP】オレンジ・シスターズ with ザ・ベンチャーズ/ FAREWELL PARTY (ALFA/MOON)
グレイテスト・サマー・ガールズ来たる!!オレンジ・シスターズの84年発売・1stアルバムにして唯一の激レア・アルバム、“With ザ・ベンチャーズ”の冠も嬉しい極上の夏名盤「フェアウェル・パーティー」ご光臨です。はっきりいって捨て曲皆無の超絶名盤です。エレキ歌謡は勿論、サーフ・ポップにホット・ロッド、ハーモニー・ポップにウォール・オブ・サウンドまで粒揃いすぎ。ヴェンチャーズ参加の敬意が知りたいなぁ・・・やはり事務所パワー!?(※オレンジ・シスターズはジャニーズ事務所所属だったのです)まぁヴェンチャーズ、編曲は半分の6曲なのですけどね。ヴェンチ関連としては物凄いドライヴ感で疾走する「ホット・ロッド・シティー」(萩原健太・作曲)、切ないドリーミィな音壁オールディーズ・ポップ「涙のFAREWELL PARTY」(長沢ヒロ・作曲)が一際素晴らしく。同じく長沢作品ではコーラが抜群な「涙のキスマーク」も良いし、レゲエっぽい裏打ちリズムが面白い「アメリカからの手紙」はなるほど松尾清憲ポップ感覚。新川博作・編曲のデビュー曲の「サマー・ホリデー」はやはり揺るぎない魅力ですし・・ああ、もうとにかく全曲最高なのです。LPはなかなかありませんので2011夏の記念にぜひ。
濃縮還元・柑橘娘、エレキオヤジ添え度 ★★★






明日は後編をお届けする予定。お楽しみに。

※過去のナツカヨ特集についてはこちらから見ることが出来ますので、興味のある方は見てやってくださいませm(_ _)m

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特集:ナツカヨ2011は18日(月・祝)からの開始です。
掲載商品へのお問合せや通信販売については
翌19日(火)からの対応となります。
ご迷惑をおかけしますがよろしくご了承くださいませ。
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