世界レベルで考えた時、「ボサノヴァの女王」という称号はナラ・レオンでもドリス・モンテイロでもなくアストラッド・ジウベルトにこそ相応しいと思うのはいささか暴力的でしょうか。納得できない人は五万と居るはずですね…ふむ。しかし彼女がボサノヴァを広く世界で愛される音楽にした事は否め様もありません!!あのあどけなく、ポルトガル語訛りの英語を舌足らずに歌う女はボッサクィーンのオーラを身にまとっています。

girberto/wanderleyアストラッドmeetsオルガンボッサ王!!ワルテル・ワンデルレイ(ワルター・ワンダレイ)との共演作品「A certain smile,A certain sadness」(verve)のLPが入荷しています。

私はアストラッドの作品の中では「NOW」かこれが一押しですね。ワルテルの軽妙なオルガンに乗った女王の歌は最高に素敵なラウンジアルバムとなって我々を和みの世界に誘ってくれます。プロデュースはボサノヴァ関連作も多いクリード・テイラーで、カルロス・リラ、マルコス・ヴァーリ、ドリヴァル・カイミ、エドゥ・ロボといったブラジル勢の楽曲の他にトニー・ハッチの「CALL ME」なんかも歌っててなかなか面白いです。中でも「TRISTEZA」の伸びやかなさえずりは、彼女のヘタウマ風という賛辞とも揶揄ともつかない評価もぶっ飛ぶ美しさ。カフェミュージックとして若い人にも人気のある1枚です。

今回はUSオリジナル・ステレオ盤での入荷、勿論レーベルにはミゾ&ヴァン・ゲルダー刻印が光る代物ですぜ。アストラッドだっていいじゃない!!

Astrud Girberto/Walter Wanderley trio/A Certain Smile A Certain Sadness
(verve) US original STEREO 2000円

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